パソナグループ 地方に本社移転の真意は

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2020年9月、総合人材サービス大手のパソナグループが本社機能を東京から兵庫県の淡路島に移すことを発表しました。

なぜ『淡路島』なの?パソナが主要機能移転のワケは?1200人転入を地元の人は(出典:MBSニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/db932fbf100e6ae37c05d0c27269e0ed21bbde0e

上記ニュースの内容を掻い摘むと、

==以下抜粋==
パソナグループは現在、東京都内で人事や経営企画などの本社機能を担う約1800人のうち、実に3分の2にあたる1200人を淡路島へ移すことに。
本社機能を分けることにより、災害時などのリスクを分散させることが一番の狙いですが、新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務によるリモートワークを導入し、どこでも仕事ができることがある程度実証できたことが大きかったといいます。
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コロナ禍で生活者の働き方は劇的に変わり、緊急事態宣言時はテレワークが基本となりました。

そこで「あれ?家でも仕事ってできるんじゃない?」と、多くの方が気付いたと思います。(あくまで業種業態によりますが)

当社もコロナ以前から完全フレックス性を導入しており、働く場所と時間は各スタッフに任しています。

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面白法人カヤックの事例

パソナグループの淡路島への本社移転の記事に関してコメントを見ると、ほとんどの意見が否定的な意見です。

「側から見ると良さそうに見えるけど、スタッフのことを考えていない!」
「島民によく思われていない!」
など理由は様々です。

しかし、コロナ前から企業が本社機能を地方に移す「流れ」は始まっていました。

その一例が面白法人カヤックの鎌倉本社です。
カヤックのHPではこのように書かれています。

==以下転用==

カヤックの本社は鎌倉にあります。企業が本社をどこに置くのか。
そこには企業の意志や思い、戦略上の理由が投影されるべきです。

なぜ、今都心ではなく別の地域を選択するのか

カヤックは資本主義の最たる手法である株式公開をしています。経済合理性だけを考えると、IT企業が集積する渋谷や六本木を選択したほうが、あらゆる点で効率がよく、有利な選択と言えます。

しかし現在は、既存の資本主義に限界が見え、短期的な経済合理性を追求するのではなく、持続可能な世界を目指した新しい形の資本主義が模索されています。そして時代は「人としての豊かさ」の再定義を求めています。

カヤックは面白法人という名にある「面白」の定義を多様性としています。「人として豊かであること」。そのひとつの解こそ、多様性であり、一人ひとりが個性を生かし社会で輝くことであると考えるからです。

これは企業においても同様です。企業に多様性をもたらす、大きな要素は本社の所在地。ひとつの街だけに企業が集中するのではなく、個性ある企業がそれぞれの地域で、その街の特色を生かしながら活躍します。

多様性のある社会は面白く、豊かさを生み、持続可能な社会となるための、進化の方向だと考えます。また国も地方創生というキーワードを打ち出しているように時代の潮流もここにあります。

https://www.kayac.com/vision/kamakura

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本社をどこに置くのか?
それもまた企業ブランディング施策の一環。


コロナ禍で強制的なパラダイムシフトが起きた今、
「会社にいないと仕事ができない」
という価値観が変わり出しました。

と同時に、
「会社が都心にある必要もない」
と考えるのは当たり前の流れだと思います。

確かに都心は便利。それは事実です。
しかし、カヤックのサイトにも記載されていましたが、
「人としての豊かさ」の再定義
はニューノーマル時代のキラーワードです。

就職活動をする、優秀な感度を持っている学生にとって、
「都心で従来の働き方を推進している企業」と、
「都心を離れたところに本社を置き、人としての豊さを考えて働きか方を考えている企業」は、どちらが魅力的に映るでしょうか?

「今」だけを見るのではなく、「未来」も見据えるのがブランディングです。

この本社を都心に置くか/置かないに対しては様々な意見があるかと思います。
あくまで「ブランディング」という視点のみで考えた場合の意見だと思ってくださいね。

「未来」を見据えたブランディング施策も、お気軽にシシハクトにご相談ください。
https://shishihakuto.co.jp/contact/

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